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勉強でやる気出ない子の原因とは?やる気を引き出す親の関わり方

子どものやる気を無くす親の関わり方

子どものやる気を無くす親の関わり方

今回は、勉強が出来ない子の原因が親の関わり方に問題があるのではないかという視点で書いてみました。子供が自分で考え自発的に行動できるために、親がどのように関われば良いのでしょうか?

子どものやる気を無くす親の関わり方

子どもの勉強のモチベーションが上がらないという悩みはありませんか。特に中学生と接する中では、よく目にする問題です。多くの親がこの問題に間違った方法でアプローチしています。今日から、聞き上手になり、支配的ではなく、より受け入れることができるようになりましょう。今後、どのようなことを避けるべきなのでしょうか。

子どもをイライラさせている

子どものやる気を無くす原因の1つに、子どもをイライラさせていることがあります。親が子どもにイライラするのは当たり前であっても、その逆はないと思い込んでいる場合が多いので、不思議に思うかもしれません。しかし、人間関係は双方向のものであり、親もまた子どもを困らせることがあります。親の言動に対して子どもが苛立っていると、子どもは親の言うことを聞こうとしなくなります。せっかく素晴らしい知恵を授けようとしても、子どもはそのアドバイスを受け入れてはくれません。親は子どもと権力闘争を繰り広げます。これは、私たち自身が子どもの頃に身につけた習慣である場合もあるでしょう。子どもとの権力闘争は多くのエネルギーを消費します。そのエネルギーは、もっと建設的なことに使うことができるはずなのです。

 

子どもとのコミュニケーションで避けたい習慣としては、子どもが十分でないことを示唆する言葉がけです。たとえば「良くなっているね。でも、もっと良くできるはずだよ。」表面的には、励ましの言葉のように聞こえます。しかし実は、親は子どもに「まだ十分ではない」と言っているのです。また、親が陥りがちなのは、自分の子どもを他人と比べることです。親はこのような比較をすることで、子どもがもっと頑張ってくれるのではと期待しますが、残念ながら、このような発言は逆効果です。よくありがちなのは「〇〇くんは前期、全教科でAを取ったらしいよ」というような発言です。一見、悪気のない発言のようですが、このような比較は、子どもをより悪い方向に向かわせ、やる気を引き出すことはできません。「私があなたの年齢だったころは」などという発言も、たいてい子どもは嫌な思いをするものです。

 

 

説教をすることで子どものやる気を引き出そうとすることもあるでしょう。しかし、説教は子どもに無力感を与え、イライラさせてしまう傾向があります。説教をする代わりに、子どもと話し合い、どう思うかを聞いてあげてください。たとえば「お母さんはあなたが勉強していないと心配になるのだけど、あなたはどう思う?」などと尋ねるのは、説教するよりもずっと効果的です。なぜなら、子どもたちを巻き込み、解決策の一部にすることができるからです。

ご褒美、罰、脅しを使っている

子どもが勉強するように、ご褒美や罰、脅しを使いたくなるものです。しかし、このような方法は、その場しのぎにはなっても、長期的にはうまくいきません。ご褒美や罰を避けるべき理由は主に3つあります。

 

まず、ご褒美や罰は子どもと親の関係を悪くします。子どもたちは、自分が何をしたから愛されるのか、自分が何者であるかは関係ないのだということを学んでしまいます。自分が愛されていることを知らずに育った子どもは、学習への意欲を失くすだけでなく、後々、人生の選択を誤る傾向さえあるのです。次に、ご褒美や罰は、その場しのぎの結果はもたらすかもしれませんが、根本的な問題を解決することにはなりません。ご褒美や罰という応急処置的な方法よりも、根本的な原因を解決する方がずっと良いことは言うまでもありません。そして、ご褒美や罰は、子どもが結果にばかり目を向けてしまうことです。子どものやる気は、報酬の約束や罰の脅しに基づいているのです。

 

ご褒美や罰、脅しは、内なる学習へのやる気を子どもに教えてはくれるものではありません。また、学ぶことを愛する心を育てることもできません。結果ではなく、プロセスを大切にするほうが良いのです。そうすることで、子どもたちは自己管理能力と責任感を身につけることができます。では、ご褒美や罰を使う代わりに、どうすればいいのでしょうか。学ぶこと、勉強することの楽しさ(メリット)を子どもたちに話してください。やりがいのある仕事のほとんどは、時間と労力を費やす必要があることを説明しましょう。そのプロセス自体が時間と労力をかけてまでもやりがいのあるものであると伝えることが大切です。

ご褒美、罰、脅しを使っている

子どもの行動をすべてコントロールしようとする

子どものやる気を引き出したいなら、自分の人生を自分でコントロールしているという実感を持たせることです。やる気を出すということは、今日の行動によって自分の未来を形作ることができると知ることから生まれます。しかし、親が支配しているように感じると、子どもはやる気をなくしてしまいます。子どもにまとわりついたり、子どもの生活の隅々まで管理したりした結果、子どもは自分の教育や人生に責任を持つという感覚を身につけることができないのです。子どもたちに力を与えることで、自律性と責任感を育むことができます。

子どもを解決すべき問題に落とし込んでいる

中学生の場合、心身ともにさまざまな変化を遂げる時期です。また、攻撃的、気分の落ち込み、喧嘩っ早い、決められたルールに逆らうなど、問題行動を起こし始める時期でもあります。親として、このような行動に注目してしまうのは当然です。しかし、これらの行動には注目しないほうがいいのです。その代わりに、子どもの視点を理解するようにしましょう。「その状況についてどう感じているのか。」「どんな意見を持っているのか?」など、子どもをよりよく理解するためには、相手の話に全神経を集中させることが重要です。

 

つまり、子どもが話している間、親は何かをやりながら聞いてはいけないということです。スマホをチェックしたり、テレビを見たりしないということです。また、子どもが話しているときに邪魔をしないようにしてください。子どもがしたことを批判したり、道徳的に非難したりしないことです。そして、勝手なアドバイスも控えましょう。その代わり「続けて」「もっと話して」などと言うことで、親が子どもに注意を傾けていることを示すことができます。時々、子どもが言ったことについて、親が理解していることを挟みましょう。たとえば「クラスにはそういうグループがいて、あなたはそのグループから排除されていると感じているんだね」などと言うと、親が積極的に話を聞いていることを子どもに示すことができます。また、子どもが言っていることを自分が理解しているかどうかを確認する方法としてもおすすめです。

 

10代の子ども達が最も必要としているのは、理解することではなく、理解されたと感じることであることが多いのです。理解されないと、子ども達は反抗的になります。一方、理解されていると感じると、安心感が生まれます。そして、その結果、問題を新しい視点で見ることができるようになるのです。子どもが理解され、サポートされ、励まされていると感じられるような前向きな行動に注目するようにしましょう。これらの健全な習慣は、学校でもそれ以外でも、子どもを助けてくれることでしょう。

子どもの勉強にどのように親が関わるべきか?

大きな夢を持ち、失敗を恐れず、自分自身の生き方の手本となるよう、手助けしてあげてください。このような親の関わり方は、生涯続く内なるモチベーションと自己鍛錬を生み出します。

期待や結果について定期的に子どもたちと話し合う

親として、子どもたちにはあらゆる期待をしていることでしょう。たとえば、部屋の片づけをするよう期待し、片付けなかった場合は「期待はずれ」と思うかもしれません。部屋を片付けるというのも一つの責任であり、そのようなことを学ぶことは、勉強など生活の他の分野での責任を持つことにつながります。「干渉する」のと「子どもの生活に関わる」のは似ているようで大きく違います。たとえば「平日の夜8時から9時までは、宿題に関する質問に答えられるようにしておく」と、子どもにはっきり伝えておくと、子どもは自分でやる気を出す力を身につけることができます。宿題を終わらせるのは自分だけの責任であることを自覚させるのです。一方、親が毎日「宿題をしなさい」とうるさく言われる子どもを考えてみてください。そのような子どもは、自分でやる気を出す力を身につけることはできないでしょう。

失敗してもいいという家庭文化を作る

学びは、成功よりも失敗から得られることが多いものです。トーマス・エジソンは、電球の発明に並外れた数の失敗をしました。ある記者が「1000回失敗した感想は」と聞くと、エジソンは「私は1000回も失敗していない。電球は1000回のステップを踏んだ発明なのだ」と答えました。残念ながら、私たちはすぐに成功することを非常に重視する時代に生きています。親は子どもの成績を上げるために宿題を添削し、子どもの改善すべき点を指摘します。しかし、間違うことは、学習にとって不可欠なことなのです。それは、船が正しい方角に進むために頻繁に進路を修正するのと同じことです。子どもたちに勉強を頑張る意欲を持たせたいなら「間違えてもいい」という家庭文化を作ることが一番です。その方法のひとつが、自分自身の失敗とそこから学んだことを子どもたちと共有することです。

 

たとえば、ある分野の勉強をするために大学に行ったのに、就職したら違う分野に移ってしまったということがあるかもしれません。その経験を子どもに伝えることで「最初からうまくいく必要はないんだよ」と教えてやるのです。子どもたちに勉強することの楽しさを教えたいのであれば、失敗ばかりに目を向けることは絶対に避けなければなりません。失敗を批判するのではなく、失敗から何を学ぶことができるのか、伝えましょう。努力したことを褒められた子どもは、より努力し、簡単にはあきらめません。一方、失敗を恐れている子どもは、失敗したときに落胆する可能性が高くなります。失敗から学び、次に進むのではなく、完全に諦めてしまう可能性が高いのです。

子どもの生活のあらゆる面に関心を示す

子どものやる気を引き出すには、勉強だけでなく、生活のあらゆる面に関心を持つことが大切です。学校での成績ばかりに気を取られていると、子どもは自分が一人の人間ではなく、プロジェクトとして扱われているように感じ始めるかもしれません。そうすると、子どもは憤りを感じるようになります。そして憤りは、勉強に関することに抵抗を感じるようになります。

 

子どもをプロジェクトや問題児としてではなく、一人の人間として扱うことが大切です。子どもが興味のあることについて話すときは、耳を傾けてください。ダンスや演劇、陸上競技など、学習以外の活動に関心を持つことも必要です。中学生がどのように時間を使うかは、全体的な成長にとって非常に重要です。勉強一辺倒のアプローチでは、子どもはバランスよく成長することができません。楽器を習う、チームスポーツをする、起業に関する本を読む、といった活動はすべて、子どもの総合的な成長に役立ちます。これらの非学習的な活動は、子どもたちに勉強の息抜きをさせ、長期的な学習目標を追求するうえで、より良い結果をもたらすでしょう。

子どもがメンターを見つける手助けをする

ノースカロライナ州立大学の研究によると、指導者がいる子どもは成功する可能性が高いそうです。メンターとは、子どものお手本となる大人のことです。子どもがメンターを持つことのメリットの一つは、親ではない人からの人生観を理解できることです。メンターの価値観や考え方は、親と似ているかもしれませんし、そのような価値観は、家族以外の人が手本にすることで、より大きな意味を持つようになるのです。その理由のひとつは、子どもはどうしても親の視点に慣れてしまい、親を同調させるようになるからです。

 

メンターを持つことで、子どもは新鮮な視点で価値観に触れることができます。特に、親子間で対立が続いている場合は、メンターが有効です。中立的な第三者を頼ることができれば、子どもたちは恩恵を受けることができます。メンターは、子どもが新しい視点から問題を見るのを助けてくれるかもしれません。

志望校選びは、結果ではなくプロセスを重視しよう

作家のラルフ・ウォルドー・エマーソンは「人生とは旅であり、目的地ではない」と言いました。この原則は、人生一般と同様に、勉強のスキルやコツにも当てはまります。子どもの学習におけるやる気を引き出すには、結果ではなく、プロセスに注目しましょう。結果にこだわりすぎると、子どもが思うような結果を出せなかったときに、あきらめてしまう危険性があります。しかも、結果ばかりに目を向けていると、プロセスは「必要悪」になってしまいます。ある結果が欲しいから、そのプロセスを嫌々ながらこなすことになるのです。これでは「学ぶこと」が好きになるはずがありません。

 

このような考え方は、志望校を選ぶ際にも当てはまります。偏差値は合格の目安にはなりますが、学校の良し悪しを表すものではありません。ある人にとって良い学校でも、別の人にとっての良い学校とは限りません。つまり、良い学校というのは、人それぞれなのです。では、良い学校とは何でしょうか。良い学校とは、その人の可能性を狭めない学校です。偏差値の高い学校に行きたいのであれば、学校の勉強についていけるだけの学力が欲しいところです。入学後、成績が伸びない理由は大きく2つあります。1つは、受験に合格することが最大の目的になってしまい、モチベーションが下がってしまったこと、もう1つは、テクニックと暗記で合格してしまったため、どんなに頑張っても授業についていけないことです。

 

合格はあくまで人生の通過点であることを意識すること、合格後にその学校の勉強についていける学力で受験することが大切です。そうでなければ、ランクを落として、せめて考える力を養える学校に進学したほうが、子どものためでしょう。基礎基本が身についていて、考える力がある人は、ぎりぎり受かっても、もっとレベルの高い学校に行った方が良いです。偏差値の高い学校がいいというわけではありませんが、そういう子どもには将来いろんな分野に行ける可能性を残しておくためにも、選択肢の多い学校に行くことをおすすめします。もちろん、やりたいことがはっきりしているのであれば、それに特化した学校に行くのもいいでしょう。

 

高校受験に関しては、中学時代にはあまり勉強が得意でなかった生徒が、高校ではトップクラスの成績になるケースもあるようです。中学では真ん中より少し上の成績だったAさんが、某都立高校に入学して最初のテストでトップになりました。あまり勉強ができる子ではなかったのですが、学校で一番になったので勉強を頑張るようになり、難関私立大学に合格しました。その高校が良かったのでしょう。もし、1つ上の都立高校に入学していたら、その大学には合格していなかったかもしれません。B君は中学時代、勉強が苦手でした。高校に進学すると、成績が上位になり、学習意欲も高まり、明るくなり、志望校に合格したのです。高校受験は、クラスでトップでなくても授業についていければ自分を高められる学校、合格した後も自信とやる気を持って頑張れる学校がおすすめです。

 

志望校に合格して卒業するまでに、自分に自信をつけられる学校は、自分の可能性を広げてくれる学校といえます。それは、個人個人で違います。良い学校、悪い学校はありません。なぜその学校に入りたいのか、その学校に入って何をしたいのか、卒業後の夢を考えてください。そして、自分に合った学校で、楽しく充実した生活を送ってほしいものです。

 

世界はかつてないほど速く変化しています。10代の子ども達が真に「学ぶこと」を覚えれば、生涯にわたるスキルになるでしょう。そのため、子ども達は継続的に学習する必要があります。だからこそ、結果ではなく、プロセスに注目することが大切なのです。目標を達成するための手段としてではなく、学ぶこと自体が好きだという気持ちを子どもたちに育んでください。結局のところ、目標を達成することは、システムやプロセスを踏んだ上での副産物です。この記事で述べた原則は全て、子どもの中に「頑張ろう」という気持ちをより深く芽生えさせるのに役立ちます。中には、実行に移すのに時間がかかるものもあるでしょう。しかし、他のヒントや原則は、すぐにでも実践することができます。たとえば、今日から話に耳を傾ける練習を始めることができます。きっと良い結果が得られるでしょう。この挑戦的で意義深い旅が成功することを祈っています。そして、自分に合う学校で楽しく充実した日々を送ってください。

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