INDEX
1.勉強は、なぜ必要?
勉強は何のためにするのでしょうか?「将来のため」、「大人になって困らないため」、「中卒だと就職できないから」、「お金を稼ぎたいから」、「良い生活をしたいから」等、将来の生活のためと理由は様々あると思います。
他にも「医者になりたいから」など、なりたい職業や、やりたいことがあるという理由もあります。
「次の学年に進級するため」とか「付属の大学に進学するため」と、上の学年や学校に進みたいという理由もあります。 又、「スポーツをしたいから」と進学先の学校で、スポーツ等のやりたいことをしたいという理由もあります。 「良い成績を取って褒められたい」、「有名大学に入り認められたい」等、他者から称賛されたい、承認されたいという理由もあります。
ただ残念なのは、勉強ができるようになったり、有名と言われる学校に合格したり、成功した人が、そうならなかった人を馬鹿にしたり、利用したりするようなことがあります。勉強をするのは、上手く行かなかった人を馬鹿にするためではないはずです。 勉強をすることは、人間として成長していくための手段に過ぎません。
2.勉強をする意味
子供たちに期待することは、勉強をして上手く行った人は、上手く行かない人たちを助けられる人間になって欲しいということと、上手くいってもいかなくても、精一杯頑張れる人間になって欲しいです。山を登るのに頂上まで行けなくても、登ろうという気持ちで頑張ったならば、途中までしか登れなくても、その経験は必ず次に活き、確実に自分自身は成長しているはずです。
登れなかった人はあきらめずに再度頂上を目指し、頂上にいる人は登れなかった人助けみんなで登頂できれば良いのです。
私は勉強をする理由は、人の役に立つためだと考えます。
3.定期試験の目的を考える
次に定期試験の目的を考えていきたいと思います。中学生と高校生、品川区立の義務教育学校(小中一貫校)では小5から、定期試験(定期考査)を学校が行っています。では定期試験の目的は何でしょう。
私が中学生の時は、「生徒の学力を先生が知るため」とか、「普段勉強をしない生徒に勉強をさせるため」と考えていました。普段勉強をしない生徒が勉強をすることで、学力をつけることに役立っていたのかもしれません。
学習塾サイドとしては、試験結果が成績に反映され、進路に影響を与える試験であるならば、良い結果を出すことが目的となります。例えば、区立の中学3年生、指定校推薦を狙う高校生、付属の大学へ内部推薦を目指す高校生などが該当します。
私立中学生は、日々の学習の目標として、それを利用してモチベーションを上げて、学力を高めていくことを目的とします。区立の中1,2年生の定期試験は、高い点数の答案よりも、良い内容の答案を目指したいところです。ここで、高い点数を取ることに越したことはありませんが、点数(結果)を意識過ぎることで、理解度が下がり、子供たちの今後の学力の伸びに影響が出るからです。
4.子供たちには、無限の可能性があります。
高い点数を取ろうとすること、良い結果を出そうとすることで、今後の学力の伸びを左右するであろう、問題の整理能力と思考力が身につかないことがあるからです。要するに、解っていないのに正解を出したり、解っていないのに丸暗記でその時だけ良い結果を出したりしたとしても、次につながらないどころか、将来に渡ってそのような人間になってしまう事があるからです。全ての事象には理由がありますから、子供たちがそれを観察し、分析していくことを繰り返していくことが出来れば、学力も人間力もついていくのです。しかし、「何だ、この点数は!」と叱ってしまったら、順調に考えて問題に取り組んでいたことを台無しにしてしまいます。だから、私はずっと子供たちを観ているのです。解らないことがあった時にやり方を覚えないように、適当に答えを出し始めないように。
「理由の解らない公式は凶器と化すのです」
区立中の中学2年生(8年生)までの塾生は、中学3年生になって、あるいは一生涯に渡って学力が伸び続けられることを目的として指導しています。試験対策の目的は、定期試験の重要性を認識し、学習習慣をつけることが目的となります。
5.3年生(9年生)の定期試験
区立中の3年生(9年生)の定期試験の目的はそれとは異なります。結果を求められるからです。それでも、解らないことを丸暗記し解くことは、長い目で見たら危険と言わざるを得ません。結果を出すという目的と、上手く同居して試験に臨むことになります。結果を出すという目的を考えると、試験勉強だけでは不十分となります。では、どのくらい前から勉強すればいいかと言うことになります。10日前?2週間前?3週間前?1か月前?2か月前?・・・結果が良い人は、試験前は最終チェックで済んでしまいます。つまり、普段の勉強が大切です。英語と数学は解らないことがあったら、その日のうちに解決すること。先生に質問などをして、自分で理由を説明できるようにすることです。
理科と社会は、普段からノートまとめをしていくことです。マイノートを作成し、教科書や授業ノート、そして簡単な参考書を利用します。学校の国語の試験は、模擬試験や入学試験とは異なります。見たことがない文章は出ないからです。普段から授業中を含めて、教科書の文章の内容把握に努めることです。文法については、解らないことがあったら即解決する必要があります。そして、必要なことは暗唱していきます。
模擬試験や学力テスト等では、国語の問題に出る文章は初見のものですが、学校の試験は題材となる文章が解っているのですから、必ず読んで内容まとめ分るようにしていくことです。そのような理由で、学校の定期試験は偏差値が高い子が高得点を取るのではなく、努力した子が高得点を取るものであると、私は考えています。努力が報われるのが定期試験であると考えます。だからこそ「頑張ろう」とやる気になり、その生徒にとって良い結果であった場合に自信につながるのです。もし、学校で授業中に触れていない文章や、内容を出題するとしたら、注意が必要であることは言うまでもありません。成績をつける必要があるため、難しい問題も出題する必要はあると思います。しかし、それはあくまでも授業中に触れたことを利用し、考えて正解にたどり着ける問題となるでしょう。
都立高校の受験生にとって、学力は当日の学力検査で試されるわけですから、定期試験は頑張りを試す試験であって欲しいです。特に、区立中3年生の結果は、高校受験に直結し未来を左右します。だから、中学3年生は必至になって勉強をします。「努力は報われる」試験であることを望んで止みません。さらに、やり方を覚えればできる問題は避けねばなりません。先生のための試験ではなく、子供たちのための試験であると思うのです。我々学習塾は、勉強をする意味(目的)を子供たちが理解をして、普段の学習を大切にしつつ、定期試験対策では、子供たちを応援してまいります。