いぶき学院は20年前、グループ指導(集団指導)の学習塾として品川区大井町で誕生しました。グループ指導とは言っても、最初の春の講習は中学3年生2人だけで開校しました。個別指導は設立から3年後に始めました。
INDEX
私立中受験の理由
開設した時は品川区はまだ学区制があり、小学生は決められた中学校へ進学しました。もちろん7年、8年、9年生という学年は存在しません。当時は区立の中学校の評判が悪く「区立中に行きたくないから私立中を受験する」という話をたくさん耳にしました。その時思ったことは「変だ!」と言うこと。本来、私立中学校はそれぞれが特色がある魅力的な学校です。ということは私立中学校を受験する小学生は「区立に行きたくないから」という理由ではなく「私立に行きたいから」という理由であるはずです。ところが私立に行きたいのではなく「区立に行きたくない」のです。そこで私が考えたことは、地元の学習塾が一丸となり、中学生の勉強だけではなく生活指導も充実させて区立中学校を良くしよう。そして、私立中もさらに魅力のある学校になってもらい。「区立もいいけど、私立は魅力があるなぁ」と小学生が迷うような状況ができればと考えました。地域の教育に学習塾も責任を持って取り組まなければいけない。学習塾が地域を良くしよう!それが大井町から教育を考える会の発足につながったのです。
テレビの取材
品川区が学区制を廃止して自由に中学校を選べるようにするという発想は、今では多くの自治体がやっていますし、都立高校でも学区がありません。しかし当日としては大きなニュースだったのです。大井町の学習塾と言うことで、某テレビ局が取材に来て短い時間ですがインタビューを受けたりしました。何を話したかは覚えていませんが、その位の大ニュースでした。その後品川区は、小中一貫教育、品川区独自の教科書の使用、小5から定期試験導入等改革を進めていくことになります。品川区の教育を重視する方針は他の自治体をリードするもので、これからも全国に向けて新しい教育の在り方を発信していけると思います。そして大井町も「教育の大井町」となれるよう我々も取り組んでまいります。
個人塾の激減
いぶき学院開設時には半径1㎞以内に少なくとも7塾以上の個人塾が無くなりました。残っている個人塾はいぶき学院を含めて2塾程度かと思います。しかし、学習塾が減ったわけではありません。大手塾やフランチャイズ(FC)の塾が少なくとも8塾以上はできたと思います。以前より学習塾の数は逆に増えているのです。私は学習塾団体を通して全国の学習塾をたくさん知っています。大手の学習塾とのお付き合いも有りますが、ほとんどのお付き合いは個人塾です。私はことある度に「なくなっていい学習塾は無い」、「子供の数だけ学習塾があっていい」と言い続けてきました。子供たちは一人ひとり違う人間であり、みんな性格も学力も家庭環境も考え方も異なります。したがって、その子が必要としている学習塾も異なるはずです。だから学習塾は無くなってはいけないのです。未来ある子供たちのために個性ある学習塾はなくなってはいけないのです。地域密着の学習塾は、その学習塾を必要としている子を多く抱えています。しかし、そのなくてはならない学習塾が無くなっているのです。
無くなっていい学習塾はない
大手塾やFC塾の進出は素早く、我々個人塾の経営に多少なりとも、いや大きな打撃を与えます。学習塾はどこからも補助はいただいていませんので、純粋に月謝や講習費だけ経営しています。子供たちの居場所が1つ2つと消えていくのをこの20年間見てきました。本当に悲しいことですが、大手塾やFC塾の宣伝量とキャッチコピーには太刀打ちできません。どんなシステムでも、どんな教材でも、それを使って指導するのは人であり、そこに通うのも人なのです。人は人でしか癒されません。我々個人塾は人が財産なのです。わずか数十人の受験生でかなりの合格実績を出しても、大手とは絶対数が異なりますから、数字では比較対象にもなりません。数年前に大手塾の偉い人が「我々が教室を新しく出すと近隣の塾と塾生数が1ケタ異なるんです」と自慢げにお話しされていたので、「よくそんなことが言えますね。その結果どれだけの個人塾が無くなり、どれだけの子供たちが居場所をなくしたのか考えてみてください。」と言ってしまいました。何のために学習塾をやっているのか疑問を持たざるを得ません。我々は未来の世の中を変えるためにやっています。
未来実績
これも大井町から教育を考える会で、塾の先生や私立中高の先生方に良くお話しさせていただいているのですが、「今目の前にいる子供達が大人になって、自分の子供ができて、その子供たちが大人になって、社会で活躍するころから未来は変わる。我々は50年後、100年後の社会を変えるために、今を精一杯やりましょう。」まだ見えぬ未来に実績をつくるべく頑張ること、これが教育の在り方ではないかと思うのです。「教育とは未来の種子をまくこと」だと私は思っています。だからこそ、目の前の結果や合格を第一と考えていません。その先にあるものを大切に考えています。一流と言われる人たちは皆そうであるように。あの大リーグのイチロー選手はすべてが通過点だからこそ、偉大な記録を残し続けているのです。
教育とは未来の種子をまくこと
合格実績を表に掲げたり、素晴らしいプレゼンをしたり、莫大なデータを見せてみたりすることは、個人塾にはできません。我々個人塾は“その子に合った学校へ入れること”そして“その体験を人間的成長に結びつけること”、“職人的な授業をすること”、“データよりも体験、対人間関係集めた情報を基に進路指導をする事”、そして“いつまでも大人になっても彼らの居場所としてあり続けること”しかできないのです。個人塾は減り続けていますが、本当に未来を考えているのは個人塾と一部の大手塾であると思います。
個人塾がやらずしてどこが日本を良くするか!
これから起こる予感『個人塾ブーム』と『グループ指導ブーム』
個人塾①地元の学校の案内に載っていない情報を持っているので進学指導に強い。データは重要だか無機質。②学校との先生との人間関係があるので、説明会や見学などをさせてもらえる。③入学後も学校の先生と連絡を取り合い学校と塾でフォローし協力していける。④塾長先生(室長・責任者)は変わらない。派遣されてくる個人塾の塾長はいない。⑤地元の小中学校の情報量が多い。⑥地元の様子も把握している。⑦授業力があり、特にグループ指導(集団指導)に強い指導力、授業力がある。大手でも開校当初は力のある先生が派遣されることがあるが、個人塾の先生の力は強い。⑧勉強だけではなく、色々な相談に乗る力がある。⑨なんといっても、見る力(見抜く力)が圧倒的。コンピュータテストで弱点はわかるかもしれませんが原因はわかりません。原因がわからないまま適切な指導をすることはできません。職人である個人塾の先生方なら原因を特定できるはずです。
なくてはならない学習塾
私鈴木も35年ほど学習塾業界におり、心理学に興味があり現在は日本教育カウンセリング協会の会員です。子供たちが何を考えているのか、成績が伸びない理由、学力がつかない理由については、その子と少し一緒にいればだいたい見えてきます。親子関係や不登校につきましても長く携わり、いくつかの問題を良い方向に向かわせることもできました。保護者様へのアドバイスもしております。私の強みは子供の本質を見極めることと、親や家族と本人との関わりから改善点を探ることです。今まで、塾生以外の方々を100件以上面談(カウンセリング)をしてまいりました。塾生を含めると1000件以上です。少しでも、未来に実績が残せるように精一杯やってまいります。1人でも多くの子供たちと保護者様の役に立ちたいと考えています。
「いぶき学院は大井町で、なくてはならない学習塾」となり続けられるよう、一人ひとりと精一杯向き合い、日々最善を尽くします。 学院長 鈴木正之