いぶき学院スタッフが私立中高の説明会に参加し、その魅力をお伝えします。
シリーズ4 トキワ松学園中学高等学校[女子]
▶ ウエブサイト:トキワ松学園 公式サイト
▶ 最寄り駅:東急東横線・都立大学駅より徒歩8分
東急東横線・都立大学駅から徒歩8分。駅から続く道は商店街のように温かく、どこか懐かしい街の雰囲気が漂います。線路沿いを抜けて大通りに出て、陸橋をくぐると静かな住宅街。その中に落ち着いた佇まいで建つのが、トキワ松学園です。アクセスの良さと穏やかな環境を兼ね備えた理想的な立地です。
INDEX
■ 校内にあふれる「探究」の息づかい
校内を歩くと、デッサンや油絵、ポスター、レポートなど、生徒たちの作品があちこちに展示されています。その完成度の高さに思わず「これを生徒が?」と驚かされるほど。これこそ、トキワ松学園が大切にしている「探究」の学びの証です。
美術大学が併設されているため芸術教育が充実しているのはもちろんですが、探究の対象はアートだけにとどまりません。たとえば中学生のうちから図書室と連携し、司書による本の紹介を通して発表を行ったり、企業と協力して新しい商品の開発プロジェクトに挑戦したりと、実社会とつながる学びが用意されています。
学校が定義する「探究」とは、社会の中から課題を「見つける」、それを「調べる」、成果を発表して「分かち合う」、そしてまた新たな課題を「見つける」——という学びのサイクルを繰り返すこと。トキワ松学園では、このサイクルを実践できる生徒=「探究女子」の育成を目指しています。
この理念を形にした授業が「思考と表現」や「探究」といった科目。中高6年間を通じて全員が学ぶことで、自ら課題を発見し、考え、表現する力を自然と育むことができます。
■ 「探究」が進路を導く力に
こうした教育の成果は、進路実績にも表れています。一昨年には雑誌で「年内入試に強い高校」として紹介されました。統計グラフコンクールへの参加や企業連携での受賞など、学校生活の中で積み上げた活動実績が、面接や小論文での発信力に結びついています。
ただし、生徒たちは「合格のため」に探究に取り組むわけではありません。探究を通して自分の関心が深まり、やりたい学問や将来の方向性が見えてくる。その延長線上に自然と志望校が浮かび上がるのです。外から与えられた目標ではなく、自分の中から生まれる意欲で進路を決めていく——それがトキワ松学園の教育の本質です。
入試情報(2026年度)
中学校入試
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英検利用入試が拡充
英検3級以上の取得者は、国語または算数の1科目のみで受験可能に。
※英検4級は得点加点のみのため、算国2科の対策が必要。 -
国語でことわざ・慣用句・四字熟語を新たに出題
→語彙力・表現力をより重視した内容に。
高校入試
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文理探究アドバンスコースの推薦基準が緩和
従来の5科基準に加え、3科12以上(併願優遇13以上)でも受験可能に。 -
美術デザインコースの推薦条件も拡大
3科10以上(併願優遇11以上)または5科17以上(併願優遇18以上)で受験可。 -
欠席日数の条件が緩和
「3年間で30日以内、かつ3年次10日以内」へ変更(従来は3年次7日以内)。
→全体的に推薦の幅が広がった。 -
国語で対義語・類義語・四字熟語を新設出題
一見、芸術に関心のある生徒のための学校と思われがちですが、実際には「芸術的感性」を通じて、社会で生きる力を育てる学校です。
英語で“Art”とは「芸術」であると同時に、「技術」「才能」「人間の力」を意味します。
トキワ松学園は、生徒一人ひとりが自分だけの“Art”を磨き、未来へ羽ばたいていく場所なのです。
(文責 伊藤)